2007.12.05 FM TOKYO生出演
12月5日(水)21時頃にECCOオーナー宮部がラジオのトーク番組に生出演で、20分ほどアイソレーションタンクについて語らせていただきました。
番組は”デイリー・プラネット” 80.0MHZ
エコロジーを様々な観点から扱う「ハミングバード」というコーナーでの出演でした。

(右・宮部)
2007.11.22 婦人公論
婦人公論 2007年12月7日号(11月22日発売)
体験ルポ・話題の“自己改造”に挑戦
・セレブもはまる無重力体験「アイソレーション・タンク」
女性ならではのリアルな体験が中心で、全体としては非常に説得力をもった内容になっていますが、記述に調査不足による大きな誤りが認められました。これはアイソレーションタンクに関する認識に不要な誤解と恐れを抱かせる事態に繋がりますので、この場を借りて訂正させていただきます。
誤り箇所は49ページ三段目中央部分の記述。
「こうした効果は心理療法にも用いられているが、あまりに長時間の感覚遮断は精神に異常をきたす場合もあるので要注意。」
私の知る範囲ではこの記述に相当する実験が行われていたのは1940年代~50年代の部分的感覚遮断の実験です。
たとえば真っ白い部屋に数日間被験者を閉じ込めたり、あるいは拘束衣を着せて目隠しをした状態で何日も過ごさせたり・・・結果、被験者は極度のストレスを訴えることとなり、長時間の感覚遮断は精神に異常をきたす恐れがある、という認識につながったわけです。
しかし脳科学者のリリィはこの実験のありかたに根本的な異議を唱えました。すべての感覚刺激からフリーになるということは拘束してストレスを与えることではない。まず大前提となるべきは重力からの開放であり、これを実現しない限りは身体感覚の消失は不可能であるとして、そもそも人にストレスを与えるような”センソリー・ディプリベーション(感覚遮断)”という概念を忌み嫌いました。
こうして彼は独自の発想でアイソレーションタンクを開発し、多くの同僚の不安をよそに、自分自身を実験台にして長時間、長期にわたる探求を開始し、これによって身体に囚われない人間の意識の可能性を拡張していったのです。
アイソレーションタンクに長時間入って精神に異常をきたしたというレポートは把握している限りではありません。
ご心配なきよう♪ by 宮部和雄
2007.10.24 Tarzan(ターザン)No.499

環境力調査隊(P126-127)に掲載
今のECCOの情報がわかりやすくまとめられています。
2007.10.00 スターピープル・フォー・アセンション 23号(2007Autumn)
「体外離脱する人たち~どんな体験をして、どう人生が変わったか~」内掲載
2006.12.18 MY LOHAS 1月号
ポジティブパワー全開! 心とカラダに効くスピリチュアル・ガイド
9月号に続いて2度目の掲載です。今回はオーナーの写真付き(笑)。
2006.11.21 散歩の達人 大人のための首都圏散策マガジン
2006年12月号 特集エリア 錦糸町 亀戸 両国
サブ特集~女神湯めぐり~浴場の女性像を愛でる奇特な旅
***
浴場には、以外に多くの女神がいる。
そして女神のいる浴場はどこも
極楽度が高い、いい浴場だ。
そのへんの街角の何げない浴場に、
湯銭を払って一歩中に入ると、そこは
時が止まったかのような異空間。
こんな近くにある、こんな遠い世界へ。
女神に会いに、浴場へ行こう。
女神と一緒に湯に浸かろう。
湯の女神の胎内で、まどろもう。
女神のように、美しくなろう。
****
2006.10.22 SPECTATOR autumn&winter issue
世界を越境する若きノマド(遊牧民)のための季刊誌
特集 マウンテン ハイ ライフ
186p~189p ”白金COSMIC SURFING”
渋谷系ミュージックレーベル CRUE-L RECORDSの主催者、瀧見憲司氏がフローティングシェルを体験すると・・・今までになかった面白い視点での体験記が読めます♪
2006.09.27 ポータルサイト「週刊デトックス」
現役モデル岩瀬玲編集長による体験レポート!
2006.08.18 MY LOHAS 9月号
特集テーマ:ホリスティック・ビューティ/パーフェクトガイド
美容のホリスティックなアプローチとして「漢方」「アーユルベーダ」「植物療法」「メンタルセラピー」の4つを紹介。各テーマごとに見開きでそれぞれのサロンが紹介されています。ECCOはもちろんメンタルセラピー。
2006.07.25 GQ9月号

癒しから悟りへ……。
未知なる自分への扉を開くタンク。
男性誌「GQ」9月号vol.40のp.77にECCOのシェルが紹介されています。
2006.06.05 ソトコト7月号
わたしはこうして脱出した
第12回 アイソレーションタンク カナダバンクーバー島
文●谷崎テトラ
ロハスな雑誌ソトコト7月号 Series エスケープルートのp.6において、アイソレーションタンクが紹介されています。谷崎テトラ氏が1998年にカナダで集中的にアイソレーションタンクに入ったときの体験記です。
2005.10.15 意識のルネサンス リアルエイジ・ビデオNEWS
宮部和雄のアイソレーション・タンクとマカバレコード
エハン・デラヴィ氏のオフィシャルサイト「意識のルネサンス」のリアルエイジ・ビデオNEWSにおいて、ECCOオーナー・宮部和雄へのインタビューが紹介されています。
→無料版バックナンバー vol.28
アイソレーションタンク(フローティングシェル)、マカバレコード(フローティングマカバ)の基本的なコンセプトについて語られています。
2004.01.17 Japan Times
浮遊~DEEP SELFと出会うための不動の旅
日本にはわずか二台のアイソレーションタンクしか存在しない。ひとつは京都にあるが、これは個人使用のためのもの。もうひとつは急速に開発が進む東京の下町、白金の住宅内にあるもの。ここで持ち主の宮部和雄は、人々が抱える現代社会のストレスやひずみを開放するビジネスとして、アイソレーションタンクを活用している。
アイソレーションタンクは意識の地図を作成したアメリカの著名な科学者ジョン・C.リリー博士によって感覚のトータルな遮断を実現するためにデザインされた装置である。宮部は説明する「ジョンは感覚遮断効果の実験を1950年代に始めました。この辺のことはジョンの研究を基に製作されたパディ・チャイエフスキー原作の映画『アルタード・ステーツ』によって一般的に知られているのではないでしょうか」
宮部の居住空間はセンスがよく、こじんまりとしていて、さまざまな興味深いもので満ちている。たとえば障子は白とインディゴ色の和紙でデザインされていて、天井には筆で巨大な円・・・禅では宇宙をあらわす・・・が描かれている。また扉を開けると目の前の壁には英語で「コントロールすることはそう難しくないが、コントロールしないことは難しい」(無為自然)という掛け軸のメッセージが読めたりするのだ。
厚めの黒いカーテンによって部屋は仕切られ、タンクとトイレとバスルームが独立して隔離されている。「新規の客には30分かけてオリエンテーションをします。タンクの使用法はもちろん、予想される身体の反応についても詳細に説明します。事前に詳しく説明することで顧客の不安を和らげ、体験の効果を高めるのです。」客はまずトイレに行き、シャワーを浴び、フロントハッチを経由してタンク内に入る。こうして25cmの深度の水(毎日循環してフィルター処理されオゾンで殺菌される)に横たわるのであるが、この水には370kgものエプソムソルトが溶かし込まれている。「海塩は濃度が高いと結晶化しやすいし痒くなるんです。その点、マグネシウムはとても快適で、筋肉を弛めてほぐす効果もあります。」水温は華氏93.5度(摂氏34.2度=人肌)に保たれている。
ドアを閉めるとノイズのない闇だけとなる。基本はすべての外界の刺激を絶つということではあるが、客がもし何がしかの恐れを感じるようであればドアは開けっ放しのままでもよい。身体が浮かび重力から開放されると、やがて心は放たれ、心の旅がはじまる。ある人は子宮内へと回帰するだろうし、ある人は太古の景色へと飛んでいくかもしれない。またある人は深い至福の体験について報告するだろう。
ある晩、宮部は顧客のホーメイ歌手がタンクの中で歌っていたのを聴いた。「次の日に最初にタンクを使用した女性客が報告してくれたんですけど、タンクの中で浮いてるときにずっと男性の歌声が聞こえていたと言うんです。このことは、水そのものが情報(記憶)を保持しうるということを示しているのかもしれません。また私にはタンクに入ることで潜在意識をネットワークに繋ぐことを可能にするという感覚もありますね。実際、シンクロニシティと呼ぶべき数多くの体験を、顧客から毎日のように報告されているんです。」
15ヶ月前に宮部がタンクを設置して以来、450名もの顧客名簿が築き上げられた。「この内の30パーセントがリピーター客です。リピーター客は月に一度か二度来る感じですが、なかにはすでに50回以上も通っている客もいます。私自身のタンクの使用は週一回程度ですが、だいたい朝に入っていますね。というのも、ほとんどの顧客が仕事後の夜にやって来るんですよ。それでたいていの場合、そのまま顧客どうしの社交の場と化していくわけです。私自身、皆に料理を振る舞ったり、酒でもてなしたりするのが好きですからね。私がこの仕事を“アイソレーションタンク・サロン”と呼ぶ由縁ですよ。」
彼の実家は九州の熊本であるが、宮部は人生のほとんどを東京で過ごしている。彼は成城大学で美学と映画史を学んだ。しかし膨大な傑作や実験映画に接した後、監督を志すという彼の考えは変わってしまった。「80年代の映画シーンって最悪でしたからね。」こうして彼は舞踏をベースにしたダンスグループに参加し、創造性とコミュニケーションについて身体性を基点とした美学的探求へと向かうことになる。そしてこのことがタンクへの導きとなった。
ある深夜、カナダ人の友人が彼に電話をかけてきた。「あれは2時でしたよ。ボクがたまたまその日に購入したイルカの音声のテープを聴きながら瞑想していると、電話が鳴ったんです。彼はオーストラリアから帰ってきたばかりで時差ぼけ気味だったんですが、ボクをあるグループに紹介したいと言うんです。そのグループはオーストラリアで最初のイルカやクジラに関する国際会議を主催していたんですね。国際会議といっても、イルカやクジラに対する深い理解のもとにコミュニケーションを試みようという・・・まぁ、そっち系なんですけどね。で、その会議の中心にジョンがいたんです。私はジョンのイルカや脳に関する研究のことは彼の著書で知っていましたが、もうとっくに死んでるものだと勝手に思ってました。しかも、驚いたことに彼は日本に来たいと言っていたらしいんですね。私は彼の研究に対してはある種の敬意を抱いてましたから、結果、彼を日本に呼ぶ中心的な役割を担うことになったわけです。こうして初来日が実現したのが1992年の秋で、ジョンが77歳のときでした。」
宮部の最初のタンクの体験は7年前、リリィが住んでいたハワイのマウイ島においてであった。マウイは特殊なエネルギー・スポットとして知られた島である。「ジョンはタンクを庭に設置していたんですよ。 深夜だったんでとりあえずハッチを開けっ放しにして星空を見上げられるようにして入ってみました。そして一呼吸するとすべてが消えたんです。」
宮部が言うには、息を吸うたびに彼の身体が風船のように膨らみ続け、やがて「無限」と融合してしまったそうだ。「私は無限の宇宙の中で意識の点になっていました。それは決して興奮するような体験ではなく、淡々としていて、ただ気づきが溢れてくるって感じでした。・・・あれ? 自分は宇宙そのものだったんだ。そっか、すべては完璧なんだ。なんでもOKってことじゃん。現実は自分で創り得る・・・やっぱそういうことだ・・・な~んだ。・・・以来、私は確信を持って生きています。だから本質的な心配をすることはなくなりました。すべてはうまく行ってるんですよね。」
ジョン・リリィの著書「サイエンティスト~形而上学的自叙伝」(1997年度改訂版・洋書)には宮部の写真が掲載されている。彼とともに写っているのはリリィ本人とその養女、そして現・株式会社ネオテニー代表取締役社長の伊藤穣一氏である(宮部がこの本を私に貸してくれたので、家に帰って開いてみると頼りなげな手書き文字で次のように銘記されているのが見受けられた。
” To Kazuo, John Lilly, 17 April 1998” リリィは2001年にこの世を去った)。
マウイ島での最初の体験の際、すでに宮部はタンクを日本にもっていくことを決意していた(しかし実現するのはその6年後になる)。「タンクを発注してその部品が着いてから組み立て上げるのにまる二日かかりましたね。構造がまったくわからないと、(訳増* 朝の五時まで待って)アメリカのオフィスに電話しながら組み立てるって感じでしたからね。」
宮部にはこの年末までに、もっと広いスペースに場所を移す計画がある。そこで数台のタンクと、ダブルサイズのタンクを設置したいと考えている。これらを用いてすでに起こっているテレパシックな経験を理想的に促し、リサーチするのが狙いのひとつだ。彼はアイソレーションタンクの可能性についてこう表現する「つまりは新たな時代の新たなビジネスと言えるでしょうね。タンクは現代人が抱えがちな様々なトラウマや慢性病、日々のストレスを軽減し、また免疫系を強化し、さらには信念体系を拡張させ、顕在意識と潜在意識の関係性を向上させることが可能なんですから。」
タンクに対するある種の敬意によって、宮部は顧客に対しタンクに入るときと出るときにそれぞれ「ありがとうございます」と感謝の言葉を口にすることを依頼している。つまり美意識の高い日本の様式にのっとって、タンクという異界に入っていくための心構えとしての「作法」を、将来的には構築していく考えなのだ。ここにおいて「タンキング」はおよそ「茶道」に通じるものとしてとらえられる。「云わば、茶室に入るときのように小さなくぐり戸をくぐってタンクに出入りするわけですから、その行為において謙遜と敬意が示されるようになると、何だかいい感じですよね。」
彼はいま、個人による後援者を求めている。同時に顧客層をもっと拡張したいと考えている。アーティストや学者、医者、IT系といった従来の顧客に留まらず、実業家や弁護士、政治家なども巻き込んでいきたいらしい。「効果的な変化を望んだらやっぱりポイントはここでしょうね。」
宮部には書籍の翻訳の予定もある。Gateway社から昨年末に出版されたマイケル・ハッチソン著『The Book of FLOATING』である。この本のバックカバーには『Tanks for the Memories』(アイソレーションタンクに関する講演の記録)でリリィと共著者となったE.J.ゴールドによる以下の一文が記載されている。
「もし、この地球上のすべての人々が毎日タンクに入ったら、戦争も、貧困も、犯罪も、飢えも、さらにはホームレスすらも存在しなくなるだろう」
Deep Self(私のことよ)は今度の月曜日に再び浮かびに行く。
アンジェラ・ジェフ
2004年1月17日土曜日
訳・注/宮部
2002.11.10 Japan Times

仰向けになって考えることは・・・・・・
"究極の創造性"へといたるフローティングの世界
ウォルター・ロバーツ/ジャパンタイムス特派員
1950年代の初頭、神経生理学者のジョン・C. リリィはアメリカ政府の下、脳の基礎研究のための実験を指揮していた。
そしてヒトの精神活動の観察に適した環境を創るためリリィが発明したのは、外界からのすべての感覚刺激から自由になるための装置、アイソレーションタンクであった。このリリィの研究によって明らかにされたのは、隔離された環境が人間に深いレベルのリラクゼーションを与えるということ、また隔離された精神は非常に活発になり、創造的な思考が豊かになるということであった。
以来、リリィのアイソレーションタンクは、のちに世界中に広まるフローテーション・センターの金字塔的存在となったのである。
そんなリリィの一周忌となったこの9月30日、ついに日本で初のフローテーション・センターとなるECCO (Expand Creative and Communicative Organization)が東京にオープンした。オーナーは宮部和雄。彼とアメリカ人科学者リリィとの親交は1992年に宮部が東京でイルカのコミュニケーションに関するシンポジウムを組織したことに始まる。イルカ研究、特に人間とイルカとのコミュニケーションへの関心で著名だったリリィは、宮部のコンタクトでこのシンポジウムにメインゲストとして参加したのだった。このような経緯で、宮部が始めてフローテーションタンクを体験することになったのはハワイのマウイ島に住むリリィ邸を訪れたときだった。
「ちょうど宇宙空間に浮かんでいるって感じでした。」彼は思い出しながら当時の体験を語った。「まるで身体が消えてしまったみたいで、すべてが完璧な全能感のうちにあったのです。そしてこのとき、タンクを日本に持ってこなければならないと悟ったのです。」
「宇宙空間における全能感の追求」とは断るにはあまりに魅力的な申し出だったので、私は自身の経験のためにも宮部のいうタンクセッションのショートコース3回を受けることにした。
宮部宅にあるフローテーションタンクは居心地の良い空間に設置されていてカプセルホテルのカプセルを思わせるが、その周囲を暗幕で覆うことによって完全なプライベート空間が維持されている。このタンクルームはトイレとバスルームにも通じているが、それはタンク利用者(以下、フローター)がセッション前後にシャワーの使用を求められるためである。
タンクの中は25cmほどの深さの体温(皮膚の温度、34度ほど)に調節された水溶液で満たされている。水溶液には360kgものエプソムソルトが溶け込んでいるため、この濃度によってフロターは仰向けになったままの状態で浮かぶことができ、また水に接しているような皮膚感覚も消失してしまうのである。
宮部によると、"このタンクは重力0の状態を体現しており、これによって筋肉の緊張を緩め、1時間のセッションでおよそ3~4時間の睡眠に相当する休息をフローターに与える"らしい。
タンクのドアを開け、暖かい水の中に足を踏み入れる。恐れを知らないフロターにとってこれは相当に期待の膨らむ瞬間である。水はエプソムソルトによってねっとりした滑らかさを帯びている。ドアを下ろすとすべてが闇と沈黙になる。そして苦もなく仰向けになったまま浮いてみると、腕や脚や頭がやがて自然な状態に納まっていく。
「おそらく人によって全く異なる感覚の体験をするでしょう。」と宮部に言われたものの、私はすぐさま首と肩に緊張と痛みを覚えた。心臓の鼓動が聞こえ、呼吸が重たく響いている。もっとも15分後には、緊張は溶けるように消え去っていった。
やがて私は自分の思考がやたらと気になり始めてきた。沈黙の中で、私の頭の中はノイズでひしめいていたのだ。それでもついに心の静寂が訪れると、私はまるで覚醒と睡眠のちょうど境界にいるような感じになった。鼓動の響きは穏やかになり、呼吸も軽く自然になっていた。
すると目の前の暗黒には青が渦巻き、白い光の粒子が現れはじめる。私は炸裂する色彩たちに焦点を合わせようとするが、それはまるで液体のなかを浮遊し拡散するかのように私の視界から逃れ続けるのだった。
この最初のセッションのあいだ、私の思考はいたずらな反復に留まったままであったり、あるいは不断に変化し続ける観念の流れに翻弄されたり、とにかく雑多であった。
もっとも次の二回のセッションでは、この雑多な思考は影をひそめ、完全にリラックスした状態に至るまでにさほどの時間はかからなくなっていた。
私はどのセッションの後にも心と身体の両方に深いリフレッシュ感を覚えた。宮部によると、このすばらしい状態がもたらされるのにはいくつかの必然的な要因があるという。たとえばエプソムソルトは血圧を下げ、筋肉を緩める効果がある。さらに体重や感覚刺激を失うという状態は、身体に深いリラクゼーションを与えずにはおかない。くわえて心地良さの増進がエンドルフィンを生産するという点からも、タンクの中で浮くということは瞑想の状態に近いといえる。
宮部は、将来的に科学や芸術等のさまざまなバックグラウンドをもつ自己によるタンク体験者を増やし、タンクの応用可能性を探りたいと考えている。
*「アイソレーションタンクは創造性を究極的に体現するものです。」彼は力説する。「私たちは全ての感覚刺激が削減されることによって、個々の美的体験へと純粋にいたるのです。タンク内にはもはやあなたの創造的な種やアイデアをじゃまする外的なものは何もありません。つまりそれは自己における創造性の究極的な体験なのです。」
たしかに、三回のどのタンクセッション後にも私の身のこなしはリラックスしたテンポになっていた。とてものんびりした気分になっていて、肉体的にも精神的にも活動に慌しさを持ち込みたくなかった。なるほど、「究極の創造性」まであともう少しかもしれない。(了)
*ECCO注
最後に下線を記した私の発言は微妙に、しかし決定的なミスリーディングであると言わざるを得ない。私は "Ultimate Art(works)"=「究極の芸術(作品)」という言葉を繰り返し使った覚えはあるが"Ultimate Creativity"=「究極の創造性」という言葉は使わなかったのだ。「究極の芸術」については『ECCOについて』のページで触れているので参照していただくとして、ここでは「究極の創造性」という言葉がこの文脈において不適切な理由について述べなくてはならないだろう。
私の考えでは創造とは、必ず行動(語りであれ)を伴うものである。行動を伴って現実にアクセスしなければそれは単なる想像である。したがってタンク内で創造性を刺激されることはあっても、「究極の創造性を体験する」という記述は誤りである。であるから、上記の私が言ったとされる発言を私なりに再構成すると以下のようになるだろう。
「アイソレーションタンクは究極の芸術を体現するものです。全ての感覚刺激が削減されることによって、私たちは個々の美的体験へと純粋にいたるのです。タンク内にはもはやあなたの創造的な種やアイデアをじゃまする外的なものは何もありません。つまりそれは自己における創造性を刺激し、やがて自己を外へ、コミュニケーションへと促すのです。」
もっとも、この記事の副題となっている「究極の創造性へといたるフローティングの世界」とは、決して間違ったコンセプトではない。私の実感として、フローティングを重ねるごとに自己は穏やかな丸みを帯び、環境世界の中で培ってきた尖ったエゴイズムが徐々に磨耗していく感があり、このことは自らの創造性をストレートに発揮するのに一役買っているように思われる。
実際、優れた作品を生み出した芸術家がよく逆説的に語るのは「まるで何かに取り憑かれて創らされたように作品が勝手に生まれてきた」的な発言であるが、これは作家としてのエゴイズムの消去を意味しているといえるだろう。ここで私の言うエゴイズムとは「言葉や感情のレベルで固められた自己」をイメージしているが、このような無私の創作過程こそ真に「究極の創造性」と呼べるのではないか、と私は考えている。
もしそうであるならば、そのようなエゴイズムを減衰させていく効果をもつアイソレーションタンクこそは、芸術家に限らず、ヒトをあまねく「究極の創造性」へと誘う魅力的な装置である、といっても過言ではないだろう。
*尚、記事にこのような誤解が生じたのはひとえに私の英語力の問題である。
訳・注/宮部